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実家のわんこが歩けなくなった。
おむつして、ずっと寝ている。
おしっこしちゃうと気持ち悪いのか、わーんわーんと泣く。
自分の寝てるところでおしっこしちゃうのが嫌で
必死に這って移動して、その間におむつがずれちゃって
隣りの部屋でおもらしをする。
だけど、誰も怒る気になんてならない。
頑張ったね、と言ってお母さんが片付ける。
おむつを取り替えると、気持ちよくてまた眠る。
食べたいものを食べさせてください、と医者に言われた。
すぐに下痢をするから、ドッグフードだけだったけど
カルシウムのとれるものや、興味を持ったものを食べさせる。
今まで気にも留めなかったバナナを食べたりする。
確実に死に向かっているはずなのに、つい笑ってしまう。
歩けないフリをしているようで、
心配されたいんだろう、こいつめーと言う。
犬らしくなく、誰よりもお母さんが好きで
お父さんを敬っていた。
私は一緒に成長して、
人なんかに理解されたくない気持ちを吐き出しては
彼の前で泣いた。
彼のことが嫌いだった時は、わざと散歩の時間を短くしたり
スンスン、と草花を匂う彼を引っ張っては
嫌いだ、と言い放った。
なのに、私はずっと好きだった。
もう、いいよと思う。
君が思うように毎日を生き、思うときにいなくなっていい。
私たちは泣くけれど、多分すぐに笑うことができる。
だって、面白かったもの、15年も。
だけどもう少し、私の話を聞いてくれないかな。
まだ聞いて欲しい話がいっぱいあって
これも人なんかが解ることじゃないみたい。
眠りこけて
ふと目が覚めたとき
私の顔を見て
誰だか思い出せなくても
私は悲しくはない
悲しまないから
どうかもっと私たちのそばにいて